英語で紅茶を「ティー」と言いますが、ふと英語圏以外ではどう呼ぶのか気になりました。
過去にヨーロッパの方も色々旅したのですが、「テ」と発音していた国が多かったような記憶があります。
そしてヨーロッパとアジアにまたがるトルコでは「チャイ」ですよね。
沢木耕太郎『深夜特急』では。
私の大~~~好きな沢木耕太郎の『深夜特急』という、デリーからロンドンまでバスだけで旅をする筆者自身の体験に基づいた紀行小説の中でも、
『アジアからヨーロッパへ「C」の国から「T」の国に入ったとばかり思っていたが、ポルトガルで再びCの国に到った・・・』
と書かれているのですが(実際もっと深い表現で書かれています)、
何度も何度も読んだこの小説、毎回読み返す度にここの文章がすごく頭に残るんです。
(ちなみにこの本が大好きすぎて、小説に出てくるお気に入りのシーンの場所を以前1人で旅した事もありました。6巻までありますが、本当に面白いので機会があればぜひ!!)
CとTが分かれたわけ。
で、実際なぜCの国とTの国に分かれるのか。
それは最初にお茶の栽培が始まった中国で、広東語系でcha「チャ」、福建語系でte(テ)と呼ばれていたからです。
そこから世界に広まり、陸路経由(主にシルクロード)で伝わった場合はCで始まる「チャ」、海路経由の場合はTで始まる「テ」と呼ばれはじめたとか。
CとT、それぞれの国をざっと挙げるとこんな感じ。
「チャ」「チャイ」のCから始まる国
モンゴル(chai)・ロシア(chai)・インド(chai)・イラン(cha)・トルコ(chay)
「ティ」「テ」のTから始まる国
イギリス(tea)・ドイツ(tee)・イタリア(te)・スペイン(te)・チェコ(te)・北欧4国(te/tee)
ポルトガルはなぜCの国?
話は戻りますが、ポルトガルだけ他のヨーロッパと違って「cha チャ/シャ」と言うのは、植民地だったマカオ(広東語系)からお茶を運んだためらしいです。
チャイ1つ取っても、インドのように煮込んでミルクを入れる国や、トルコのようにミルクは入れない国があったり・・・
それぞれの国で独自のものに変わって今の紅茶があるんですね。奥が深いです。