Tea Story 読めばきっと好きになる紅茶のお話

2013.06.21

紅茶の国から:イングリッシュストロベリーの季節

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前々回の前置きに、6月の英国は最高ー!といった感じの事を書いたのですが、実は今年はかなり例外でして‥‥20度に届く日もほとんどないという、何十年かで最悪と言われた寒い春をそのまま引きずった形で日々過ぎています。

夜9時20分の夕焼け‥‥でも、この日も日中は肌寒く曇りの一日でした。

そんな中での一つの朗報が、「今年のイングリッシュストロベリーは甘い」というもの。何でも、気温が低かった春の寒さに耐えたためとか。 英国のイチゴは6月が旬です。
イチゴ自体は一年中それ程値段も変わらず売っているのですが、他の季節は全て輸入もので、このシーズンだけ「イングリッシュストロベリー」が出回ります。

しっかりパッケージにもユニオンフラッグが付いています!
食べてみたところ、確かに美味しい!
これは!イチゴ大好きなので嬉しいですv

但し、英国産に限らず、こちらで売られているイチゴは、ちょっと日本のものとは違います。説明しづらいのですが、もっと実が締まっていて固めで‥‥野菜っぽい、と言うか‥‥。日本のものほど、ジューシーな感じではないし、基本的に甘みもずっと少ないです。

最初は、この違いに残念な気持ちがあったのですが、近頃ではこの噛み応えのあるイチゴでないと物足りないくらいになってしまいました(笑)

丁度、もうすぐ開催されるウィンブルドンテニスでも、この英国産イチゴを食べる「ストロベリー&クリーム」が有名です。毎朝、ロンドン南に位置するケント州から運ばれるイチゴに生クリームをかけたもので、これとシャンパンを片手にウィンブルドンテニスを観戦、ってのが優雅で上品な風物詩です。

因みに、このイチゴにかける生クリームは、シングルクリームといわれる乳脂肪18%くらいのクリームの事が多く、ホイップはせず(というかこの脂肪分ではできないのですが)とろ~と、とのままかけます。
こちらは普通にスーパーで売っているシングルクリーム。

イチゴは路上の果物屋さんで1パック1ポンド!

さて、クリームをかけるだけでも美味しいのですが、もうちょっと甘くしたいかな~というときにオススメなのが、「イートン・メス(Eton Mess)」というイングリッシュストロベリーの代表的なデザートです。「イートン」はそのまま、あの有名な英国王室の王子達も通うイートン校の事だそうで、「メス」というのは、グチャグチャという意味です。一体、何があってこんな名前のデザートが出来たのか‥‥。
その名の通り「メス」で構わないものなので、いろいろ作り方はありますが、何にもせず一番シンプルに!(単にめんどくさがりなだけ)

イチゴとメレンゲ(買ってきたものを適当に砕く)を器にほうり込んで生クリームをかけるだけ!レシピ以前っ!
でもこれだけで、甘酸っぱいイチゴと、クリームで少しシャクッとした歯触りと優しい甘さのメレンゲが、ビックリするくらいぴったり合って、本当に美味しいんです!
よかったら是非試して見て下さい。

(ロンドン特派員)

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