Tea Story 読めばきっと好きになる紅茶のお話

2021.01.19

プロ向け紅茶実践講座 レポート 第4弾

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目次

2020年10月、プロ向け紅茶実践講座を開講致しました!

本格的な紅茶の淹れ方をプロから実践的に学べる「プロ向け紅茶実践講座
今回は10月に行われた講座の受講風景レポートをお届けいたします!

当講座はカフェの開業を目指されている方の受講も多いのですが、今回は少し違った視点でプロの紅茶の淹れ方を習得したいという方のご参加でした。
「カフェの開業を目指している人しか受けられないのかな?」と考えておられる方は、今回の記事は非常に参考になるかと思いますので、ぜひご一読ください。

実践講座の講習内容

今回受講頂いたのは、2021年の2月頃よりフラワーアレンジメントの教室をご開講予定の堀江様。
元々紅茶がお好きで、ご自宅に招いたお客様を紅茶で最高のおもてなししたいという想いが強くあったそう。
今度ご開講予定の教室でも、授業最後のリラックスタイムに最高の一杯をご提供したいという想いが強くあったことから、「実技としてのプロの淹れ方を学びたい」と今回ご受講を決意されたとのことでした。

講習時間は3日間、合計約12時間。
マンツーマンの個別講習なので決まった工程の講習ではなく、ご参加頂いた方のご希望やレベル感に合わせてオーダーメイドでカリキュラムを組みます。
学びたいところを学びたいだけいいとこどり。それが他店にはない、当店ならではのシステムです。

堀江様の場合、紅茶で商売を行うわけではなく「おもてなし」としての紅茶の淹れ方を学びたいということでしたので、ティーマグ・ティーポットでの紅茶の淹れ方を中心にカリキュラムを組んで講習を行いました。

1日目:ヒアリング・紅茶の淹れ方実践・飲み比べ

まずは当店マスターによるヒアリングをしっかりと行います。
これからフラワーアレンジメントの教室を開講されるということでしたので、どういう教室にしようとお考えなのか、どういう風な場面で紅茶を使いたいのかをヒアリングをした上で、その場でマスターがカリキュラムを構成します。

ヒアリングが終わったら、次は紅茶の淹れ方の実践練習に入ります。

紅茶というと「ティーポットで淹れるもの」というイメージがある方も多いかと思いますが、お客様に提供するという視点で考えるとティーポットで紅茶を淹れるのは実は難易度が高く、経験が問われるものです。
紅茶は茶葉と湯量のバランスがダイレクトに味に反映されるものだからです。

そのため、当店ではまずは「茶こし付きティーマグ」を使って、紅茶の基本的な淹れ方を習得していただきます。
当店オリジナルのティーマグは、1人用の紅茶が手軽に淹れられることを目的として作られた商品です。
茶こしには1人分の湯量目安が分かりやすく入っているので、初心者の方でも惑わず紅茶を淹れられます。

まずは紅茶を淹れる上で重要なポイントの解説をしながら、講師のお手本を確認して頂きます。
紅茶に最も大事なのは沸騰直後の熱湯を茶葉に注ぐこと。
火元から離さず勢いよくお湯を注ぐためには、紅茶を淹れる時の姿勢も大事です。

ポイントをしっかり頭に入れて頂いたら、今度は実践にうつります。
ただ、いきなり本番から入るのは非常に危険なので、当店の講座ではまずは練習から行っていただきます。
沸騰直後のお湯の熱さ、そしてそのお湯がたっぷり入ったやかんを実際に持つというのは、特に初心者にとっては想像以上に怖いものです。
水を使っての基礎練習を繰り返し行って感覚を身に着けていくのが、紅茶を美味しく淹れるコツの一つです。

持ち方や勢いよく注ぐ感覚が少し掴めてきたら、今度こそ本番です!
ティーキャディースプーンを使って茶葉を計量し、ティーマグに入れます。
まずは「セイロン・ディンブラ」
ディンブラは最も紅茶らしい味わいを楽しめるオーソドックスな紅茶です。

5円玉ほどの大きさの泡がぼこぼことしてきたらそれが沸騰の合図!
腋をしっかりしめ、やかんは火元から離さずに。ティーマグはまっすぐに持ちます。
お湯を勢いよく注いだらティーマグの蓋をして、1分ほど蒸らしたら出来上がりです。

まずは紅茶本来の味を確かめるために、何も入れずにひとくち味わいます。
次にお砂糖を加えて飲んでみて、最後にミルクを入れて飲んでみます。
このように手順を踏むことで、ストレートで飲んだ時とミルクを入れて飲んだ時との渋みやコクを確認することができます。

ティーマグでの淹れ方を覚えていただいたら、次はティーポットでの実践です。
今度は「ウバ」を淹れていただき、先ほどの「ディンブラ」との味の違いも味わっていただきました。

紅茶の味は、産地によって面白いほどに異なります。
堀江様はお客様にお好きな紅茶を選んで頂きたいというご希望だったので、紅茶にあまり詳しくないお客様から味の違いについて質問を受ける場合も少なくないでしょう。
しっかりとお答えできるためにも、それぞれの紅茶の特徴はしっかりと知っておくと話題の幅も広がります。

2日目:ロイヤルミルクティーの作り方 実践

2日目は更に深くヒアリングした上で、「教室を始める」という点においてのアドバイスを中心に行うところから始まりました。

競合他店分析や自店舗の強み・キャッチコピーを持つ重要性はどの業種でも共通して言えます。
そこを深堀りした上で、当店マスターからより良い戦略の立て方をお話いたしました。
「梅田」という繁華街で35年以上店舗を運営しているからこそお伝えできる経営アドバイスは、業種は違っても非常に参考になる話ばかりで、堀江様も熱心にメモを取っておられました。

じっくりヒアリングを行ったところで、そろそろメインとなる実技講習へ。
2日目は当店の看板メニューでもあるロイヤルミルクティーの作り方を実践していただきました。

ロイヤルミルクティーは奥が深く、レシピを知っていても「お客様に振る舞えるレベル」になるまでにはかなりの時間を要します。
毎日いつご来店頂いても変わらない味をご提供することがプロとして当たり前に求められるからです。
だから当店ではマスターも毎日ロイヤルミルクティーを仕込み続けています。

まずは講師がお手本としてプロの作り方を一通り行います。
講座の開始時に教材をお渡ししていますので、レシピを確認しながら作り方をご覧頂けます。
教材を読むだけでは分からない部分の補足や、作る上での注意するポイントなどもこの時にお伝えいたします。

一通り作り方を確認したら、次は実践にうつります。
はじめて作られる方は皆様とても驚かれますが、ロンドンティールームのロイヤルミルクティーは最初から最後まで強火で煮込むことが肝となります。
その分、沸騰が始まりだしたらすぐに溢れてしまいますので、目を離さないように気を付けます。
特に他の作業を行いながらロイヤルミルクティーを作る場合は注意が必要です。

茶葉を10分煮込んだら牛乳を入れます。
ロイヤルミルクティーは茶葉と湯量はもちろん、牛乳の量のバランスも味の決め手となります。
もちろん、講師が隣についていますので、初心者の方でもご安心を!

お客様に常に最高のクオリティでご提供するためにはこのバランスを感覚で掴む必要があります。
プロ野球選手が素振りを欠かさないのと同じで、お客様にお出しする以上は練習が欠かせません。
プロ講座を受講頂いた方には、ご自宅でも必ず練習して頂くようにお伝えしております。

噴きあがってきたら完成です!
火を止めたら、しばらくそのまま置いておき味をなじませます。

また今回はロイヤルミルクティーを使ったアレンジレシピも学んでいただきました。
ロイヤルミルクティーはアレンジの汎用性も高いので、予め多めに仕込んでおくとお客様にお選びいただけるドリンクメニューの幅も広がります。

3日目:ロイヤルミルクティー復習・アンティークのシルバーティーポットを使った紅茶の淹れ方

最終日は、堀江様の教室作りのための最終確認を行ってから、これまでの復習とアンティークのシルバーティーポットを使用しての紅茶の淹れ方を講習いたしました。

まずはロイヤルミルクティーの復習から。
今回、初の試みとしてカセットコンロを使用してロイヤルミルクティーを作っていただきました。
作り方としては通常のロイヤルミルクティーと一緒です。

今回の堀江様のように、ご自宅で教室をされる方はIHコンロである場合も多いかと思います。
IHコンロはガスに比べて火力が弱いため、ロイヤルミルクティーをうまく作れない場合があります。
当店のロイヤルミルクティーは最初から最後まで強火で煮込むからこそ濃厚でコクのある味わいに出来ます。
ご自宅にはIHしかなく、レシピ通りに作ってもうまくいかないという方は、是非ともカセットコンロもお試しください。

堀江様はシルバーウェアのティーセットにもご興味がお有りとのことだったので、今回アンティークのティーポットを使った紅茶の淹れ方もカリキュラムに組み込みました。
ティーセット一式を銀器で揃えると、ティータイムを華やかに演出できます。
特にアフタヌーンティーは世代を問わずたいへん人気なので、銀器の輝きがあるとテーブルがより一層映えます。

当店はシルバーウェアでの紅茶ご提供実績も長くあるので、マスターからは「シルバーウェアで紅茶を淹れるには、リーフティーよりティーバッグで!」というアドバイスも!
その他、銀器を取り扱う上での注意点や淹れ方のコツなども細かくお伝えしながら、実際に淹れる様子もご覧いただきました。

シルバーウェアを取り扱って30年以上実績があるからこそ、「アンティークの銀器で紅茶を提供したい」というお声にも応じることができます。
またご予算・容量・デザインのご希望等があればティーポットはもちろん、コーヒーポットやアフタヌーンティー用の3段スタンドなどのご提案もできますので、ぜひご相談ください。

まとめ

第4弾、いかがだったでしょうか。

今回は当講座としても初の試みもありましたが、ご要望やご相談に即時にお応えできるのも、実店舗として35年以上実績があるため。
これまでにも全国から本当に多くの方にご受講頂いています。

今回ご参加いただいた堀江様のように、商売道具として紅茶を取り扱うというわけではなく自宅で行う教室やサロンのために紅茶を導入したいという目的でのご参加も大歓迎です!
競合との差別化を図るために、プロの紅茶の淹れ方を習得したいという方は是非ご検討ください。

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