
紅茶を煮込み、そこへミルクを加えて作るロイヤルミルクティー。
たっぷりのミルクによって引き出される濃厚な味わいで、ロンドンティールームの実店舗で人気No.1の紅茶です。このロンドンティールームの看板メニュー、ロイヤルミルクティーの発祥について、お話します。
ロンドンティールーム発祥のロイヤルミルクティー
煮込み式で作った紅茶を「ロイヤルミルクティー」と名付けて提供したのは、ロンドンティールームが元祖です。
ロンドンティールームの開業以前から、ロイヤルミルクティーという名前の紅茶を提供する喫茶店はありましたが、現在広く知られている煮込み式で作るミルクティーのことではありませんでした。
実際に、ロンドンティールーム開業以前(1983年以前)のロイヤルミルクティーについては、紅茶界の重鎮 斎藤禎 先生の1975年発行の著書「紅茶読本」に記述されています。
以下に、「紅茶読本」に記載されているレシピを引用します。
“一人前ティースプーン一杯の高級紅茶をポットに入れ、一人当り四分の一カップの熱湯を注いで、ティーコジィーをかぶせて濃く出るまで待つ。一人当り四分の三カップのミルクをパンで沸かして、カップに注ぎ、その上から、黒くなるまで濃くだした紅茶を注ぎ、砂糖を加えてよくかきまぜる。ミルクと紅茶がよく調和してやわらかなコクのあるミルクティーとなる。朝の食卓用としても、アフタヌーンティーにも適している。”
引用 – 斎藤禎 著『紅茶読本』
ご覧頂いた通り、この当時のロイヤルミルクティーはポットティーの一種であって、現在広く知られているロイヤルミルクティーとは全く別物なのです。
そして、今や一般的なレシピとして知られる、紅茶を煮込み、そこへミルクを加えて作るロイヤルミルクティーは、開業当初の1983年より、そのレシピで提供しているロンドンティールームが発祥なのです。
ロンドンティールームでは、ホットだけでなくアイスロイヤルミルクティーも1983年の開業時から提供し、当店の人気メニューであり続けています。