ロンドンティールームがお店で実践している技術、紅茶に関する知識ですが、実はすべて経験則、というわけではありません。
紅茶専門店を営業するにあたり、茶葉の知識や美味しく作るための技術、すでにご紹介しているアイスティーの作り方、飛び交うオーダーを素早く提供する技術などは当店マスターがムジカ修業時代に得た「現場の知識」がもとになっていることもありますが、そのムジカ修業時代の「現場の知識」は何がもとになっているのでしょうか?
40年受け継がれる、紅茶の知識。
紅茶を入れる温度(沸騰したてがベスト、前後では美味しい紅茶は淹れることができない)や茶葉についての知識のほとんどは実は本にまとまっています。紅茶の知識本の2大巨頭と呼ばれる現・日本紅茶協会名誉顧問の荒木安正先生の専門書と三井農林株式会社で紅茶を専門としていた故・斎藤禎先生の本です。
特に現代の紅茶の淹れ方と基礎となっている荒木先生の「紅茶技術講座 II」(amazonへのリンクです。)については紅茶専門店を目指す人はマストの専門書で、現在のインターネットで流れている情報の原点となっています。記事上部の写真が著書の表紙です。
さまざまな温度でお湯を入れ、ジャンピングが起こるかどうかを試したり、紅茶専門店を市場の立ち位置から考察したりしています。そしてこの専門書の中でも研究の実践の場としてムジカも大きく取り上げられているのです。
この専門書、刊行は1978年。今から40年以上前に作られたこの本は今見ても古さをまったく感じさせず、またこの本に書かれている紅茶の淹れ方が現在でもスタンダードなものとして完成しています。
紅茶について、また紅茶専門店についてご興味のある方はぜひ一度お手に取ってみてはいかがでしょうか?
(ロンドンティールーム オンラインマガジン編集部)