はじめに
マスターとマスターの友人であり取引先でもある輸入紅茶商社の方とお話できる機会がありましたので、このブログではそのお二人にインタビューした内容をとりまとめ、記事形式で掲載したいと思います。
どちらも紅茶暦数十年。紅茶のプロだからこそのお話が聞けました。
とはいえ話が広がりすぎて取りまとめられておりません・・・ので雑記というか温かい目で見ていただけるとありがたいです。
今回は「新しく喫茶店を開く人が紅茶メニューを作るときに気をつけること」をテーマに連載形式でお二人の話をまとめたいと思います。新しくメニューにするわけですからいきなり数十種類も揃えるのは無理だろうというのは素人でも思いつきますが、お二人からは議論の末いろいろなポイントを教えてもらいました。
まず第1回は「そもそも必要なこと」と「喫茶店と紅茶メニューについて」という前提みたいなお話です。
そもそも必要なこと
今回はあくまで紅茶メニューを作る、紅茶メニューを提供する喫茶店の運営に限ってますので、開業資金などの話は別です。
「資金があり、ある場所にオープンすることになった」ことが前提です。また大手企業の一斉オープンなんかではなく、個人事業主レベルでのお話です。
お金や場所、店舗以外に紅茶メニューを出すにあたって必要なのは言うまでもないですが下記のふたつは必要です。
・紅茶を淹れる技術と知識
・紅茶メニュー
紅茶技術については、実際の紅茶専門店などでアルバイトでも構わないので実習することが大切です。
紅茶の淹れ方はもちろん、オーダーを効率よく回すことも覚えないといけないからです。
淹れ方で紅茶の味はほぼ決まるので必須とも言えます。このあたりは身につけていることを前提としてお話します。
喫茶店と紅茶メニューについて
紅茶専門店に限らずカフェを開くという場合にも注意なのですが、日本ではコーヒー人口のほうが紅茶人口よりも圧倒的に多いです。
当店のような紅茶専門店でも、席に着くなりメニューを見ずに「コーヒーで」という方はとても多いです。喫茶店=コーヒーというのが大多数だと思っていただければと思います。
カフェで紅茶メニューを充実させる場合は、あくまでもコーヒーを主体にして紅茶は少しずつ様子を見つつのほうがいいと思っています。
お店のコンセプトが、とか店主のこだわりが・・・ということもあると思いますがまずは「お店を継続させる」ということのほうが大事だと思いますので、一気に紅茶にシフトするというのは非常にリスクがあります。またこれは新たに紅茶専門店を開きたいというかたも同じです。
いくら紅茶専門店と名乗っても、確実に「コーヒーで」という方は来られますし、そこで「紅茶専門店なのでコーヒーはありません」と言ってしまうのはお店の経営的にはどうかな?ということです。
お店がなくなると紅茶も出せなくなります。まずは来てくれたお客様に満足いただけるメニューを充実させる、そこからお店のコンセプトを充実させるというほうが現実的です。
後々にも書きますが、「コンセプト主体」のお店と「お客様主体」のお店は有りますが、「コンセプト主体」のお店をいきなり作るのはいろいろ制限や条件があります。
またどちらがどうというのも時代の流れや結局は「お客様主体」で価値が決まりますし、バランスが大事です。
早速長々と前提部分をお話しましたが、次回は具体的に「最初に載せるのにおすすめの紅茶メニュー」のお話です。