トピックス

紅茶の旅

さて、今回は酸化発酵から始めます。この辺りになるとお馴染の紅茶の香りが工場の中に充満します。

酸化発酵は、すでに先工程の「揉念」工程から始まっています。
酸化発酵は、発酵棚、タイル張りの床、ガラス棚などで行う。厚みが5cm程に積み上げ、そのままの状態で空気に2~3時間さらす工程です。

(注)紅茶の酸化醗酵は、酵母菌などを使った醗酵ではなくて、空気中の酸素と茶葉の中の酵素が化学反応を起こして、酸化することです。

(タイル床の発酵) セイロン Mattakelle 茶園 BOP

(タイル床の発酵) セイロン Mattakelle 茶園 BOP

発酵終了はどうやって見分けるのか?との質問には、「完全に人間の勘」ですとの答えでした。
これまでの工程は、予め予定された時間で出来上がるのだが、この酸化発酵工程だけは、「職人の勘」による見分けが勝負の分かれ目と言える。
その日の気温、湿度、それまでの工程に要した時間、茶葉の色具合、などあらゆる条件を「職人のセンサー」で感応して判断する。有名な茶園には必ずこの職人がいる。
紅茶製造が「伝統の技により」とか「伝統製法により」とかの謳い文句を掲げているのは、職人の技を含めた製法全体の事を言っている証である。言葉だけの受け継ぎでは決して成しえない工程である。

インド・ダージリンでのガラスの発酵棚

インド・ダージリンでのガラスの発酵棚

(注)最近のセイロンの製造工程では、ヌワラ・エリヤ等はこの発酵工程が殆ど省かれていると言います。つまり、ヌワラ・エリヤならではの特徴で発酵度合いの低い紅茶が多くなっているのかも知れません。
この場合は、前述の職人技が生かされません。消費者の要請で止むをえない動きなのでしょうか?

ロンドンティールーム 楽天ショップ