Tea Story 読めばきっと好きになる紅茶のお話

2015.04.26

ロンドンティールームの田舎風スコーン

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紅茶といえばスコーン!というくらい、切っても切り離せないスコーン。
今日はロンドンティールームのスコーンのお話を少し・・・。

スコーンと聞いてどんなものを想像されますか?
おそらく多くの方がこの写真のような形のものを思い浮かべると思います。

ちなみにこれは去年英国展で買ったサヴォイホテルのスコーン。
英国でも今ではこの形が主流で、そのままでも食べられるようにほんのり味がついているものが多いです。

一方当店の田舎風スコーンはちょっと形が違っておりまして、お店で初めて注文された方の中には「ん?これスコーン?」と思われる方も時々いらっしゃるようです。
見た目も味もとっても素朴。スコーンは地方や家庭によって形も味も色々なんです。

英国ではアフタヌーンティーなどで家に人を招く場合などはケーキが主役、スコーンはあくまでも脇役。脇と言ってもそういう場には欠かせないものなので、本来は「うわぁ~、おいしい!!」というよりは、また食べたいと思えるような飽きのこない素朴なお菓子だったんです。

こちらが当店のスコーン。今朝の焼き立てのものです。

毎朝出勤して1時間後くらいにおいしそうなにいおいがプンプンしてくるので、朝ごはんを食べてこない私にとっては拷問の時間(笑)

さてさて、この当店のスコーンがちょっとした話題になったのは、まだ日本でスコーンというものが知られていなかった1981年。チャールズ皇太子とダイアナ妃ブームで英国ネタを求めて取材されたのがきっかけでした。
時が経って1989年、英国貿易産業大臣主催のレセプションで英国総領事館より「正統派の英国紅茶が楽しめる店」として当店が紹介され、スコーンをお出しする機会をいただきました。当時のイギリス領事を始め、多くの英国の方々にこの昔懐かしい田舎風スコーンは大変喜ばれたそうです。

これがそのレセプションの写真。

下の写真は当店のスコーンを召し上がる当時の領事Cantorさん(左)と偉い方。(どなたか忘れたそうです、すみません)

お店にも時々来て下さったCantor領事から、「英国人はこの店のスコーンを食べると故郷を思い出す。一般的なものじゃなくて、これからも素朴な田舎風の味を作り続けて欲しい」と言われたそうです。

その言葉をいただいて以来今日まで、当店では味も形も全く変えることなく毎日スコーンを作り続けています。百貨店などに出店していた頃は1日800個作っていた事もあったとか・・・。(なんか今、餃子の王○さんのCM思い出しました←関西限定?)

ちなみに、研修旅行でお店のみんなで英国に行った際にも、すでに帰国されていたCantorさんが当店のものによく似たスコーンを出すお店に連れて行って下さったそうです。素敵なエピソードになんだかほっこり・・・(左がマスター、そしてCantorさん夫妻)

世に出回っている一般的なスコーンに慣れている方は、もしかしたら当店のスコーンはちょっと物足りなく感じられる方もいらっしゃるかもしれませんが、英国人が故郷を思い出す田舎風の素朴なスコーン、もしご興味があればぜひ一度お試し下さい。

毎日焼いてそのままの味を楽しんでいただきたいので、当店では通販などでは販売していません。お店だけで味わえるサクサクのスコーンにジャムとホイップクリームをたっぷりつけて食べてみて下さい。これが結構病み付きになりますよ!!(笑)

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