これまでお客様から頂いてきた、よくある質問に答えていきます!
この記事は随時更新していきますので、時々覗きに来てくださいね。
また、この記事に載っていない質問がある方は、ぜひお気軽にお尋ねください。
Q:紅茶と緑茶はどう違うのですか?
A:原料は同じですが、発酵の度合いが違います。
原料である茶葉は同じです。
勿論、品種によって、紅茶に向く、緑茶に向く、などはあります。
紅茶は、茶葉中の酵素の作用によって、自然に酸化醗酵させた茶です。
葉の緑色がなくなり、一見茶色になります。
一方、緑茶は、茶葉を蒸気や火力によって、茶葉中の酸化酵素の活動を停止させて製造された茶です。
葉の色が残り、緑色になります。
つまり簡単に言うと、
醗酵させた茶 (醗酵約100%) ⇒ 紅茶
醗酵させない茶 (醗酵約0%) ⇒ 緑茶 です。
この中間のものがウーロン茶などを代表とする半醗酵茶(醗酵約50%)で、中国茶に多く見られます。
※醗酵の%は、イメージしやすい用に付け加えたものであり、厳密な数値ではありませんのでご了承ください。
Q:紅茶は何回くらい出せますか?
A:1回目で止めることをおすすめします。
茶葉の分量にもよりますが、2~3回くらいは紅茶の色は出ます。
しかし、おいしい味は一回目でほとんど全てできってしまいます。
そのため、できるだけ一回(一煎)だけを召し上がっていただきたいです。
Q:紅茶が冷えると色が変わって、白っぽくなるのは何故ですか?
A:「クリームダウン」が起こるためです。
紅茶の成分中のカフェインとタンニンが、温度の低下によって結合して水に溶けない結晶体になります。
これが紅茶が白っぽく濁る現象の原因で、クリームダウン(またはミルクダウン)といいます。
完全に防ぐことは難しいですが、温かいうちに砂糖(グラニュー糖)を入れることで、クリームダウンが発生しにくくなります。
Q:紅茶にレモンを入れると色が薄くなるのはなぜですか?
A:紅茶は酸性になると、水色が薄くなるためです。
レモンの酸が紅茶のpH(酸・アルカリを表す数値)を変えたためです。
化学的には詳しくわかっていませんが、
紅茶は弱酸性であり、酸性になると水色が薄くなり、アルカリ性になると濃く黒っぽくなります。
このため、レモンを入れると紅茶の色が薄くなるのです。
Q:紅茶とコーヒー、カフェインはどちらが多いですか?
A:コーヒーの方が多くのカフェインを含んでいます。
カフェインは紅茶の中に約3%、コーヒーの中に約1.5%含まれています。
これだけですと、紅茶の方が多く含まれているように思います。
しかし、カップ一杯あたりの使用量は紅茶の場合3g、コーヒーで10gです。
また、抽出率は紅茶もコーヒーも、60~80%程度であるため、1カップあたりのカフェイン量は紅茶:55~75mg、コーヒー:90~120mgです。
そのため、カップ1杯あたりのカフェイン量はコーヒーの方が多くなります。
Q:紅茶葉・ティーバッグの保管方法は?
A:密封できる缶に入れてください。
風通しがよく、日光に当たらない場所で、密封された缶に入れて保管しましょう。
一度に大量の茶葉を購入した場合は、大きい缶・小さい缶を用意し、
普段は小さい缶の中にある茶葉を使ってください。
大きな缶は茶葉を移し替える時だけ開けるようにし、
普段は開け閉めを避けると、茶葉が長持ちします。
茶葉の保管方法が気になる方は、こちら▼の記事もチェック!
Q:ロンドンティールームはなぜ紅茶の産地で直接仕入れないのですか?
A:買い付け専門のシッパーに依頼しているためです。
現地での原茶のテイスティングは、専門的知識を備えた現地のシッパー(買い付け人)が行います。現地での良い原茶が日本の水にも合うかどうかは、ロンドンティールームでは判断できません。
そのため、現地のシッパーが日本の水に合うように原茶をブレンドして紅茶にし、サンプルを多数日本へ送ってきます。ロンドンティールームは日本の輸入商社を通じてサンプルを受け取り、ティーポットでテイスティングして茶葉を厳選しています。
Q:紅茶鑑定士とは、どんな仕事なのですか?
A:紅茶を試飲し、審査する仕事です。
紅茶の優劣を決める、非常に高度な技術を要する仕事です。秀でた五感が必要でしょう。
実際の専門的鑑定方法を紹介します。
1.形状の審査
外観による形、色沢が良いかどうか、粗雑物の混入があるか審査します。
2.内容の審査
原茶を3g審査用急須に入れ、熱湯を注いで5分間放置し、審査用茶碗に全部注ぎだして内容の審査を行います。(白陶磁器の急須と茶碗を使用します。)
(1)香気 (2)水色 (3)渋味・・・口に含んで味をみます。 ※飲み込みません (4)殻色・・・茶殻色によって、製造(醗酵) が適正かをみます。 |
Q:ヤカンを高くかざし、ポットに滝のように湯を入れると、おいしい紅茶が淹れられるのですか?
A回答
喫茶店や専門店などで、演出として行う分には問題ありません。
ただ、一般の方が真似をするのは、ロンドンティールームとしては推奨いたしません。
ロンドンティールームの見解としては、高い位置から注ぐことは特に効果はなく、ジャンピングとも関係がないものと考えております。何より、高い位置から注ぐことで、ヤケドでもしたら大変ですから。
Q質問:差し湯はどのように使うのが正しいですか?
A回答
紅茶が濃くなりすぎた際に、お好みの濃さになるように差し湯を入れて調整します。正式な使い方としては、ティーポットにお湯を入れるのではなく、濃くなりすぎた紅茶を入れたティーカップにお湯を注いで、濃さを調整します。
Q質問:紅茶の茶葉の中に白く見えるものがありますがなんですか?
A回答
紅茶の中に、やや白っぽく見えるのものは、白毫(ゴールデンチップともいう)といって茶の芽であり、芽の幼毛(白色)が生えているものが小さくよれているので白っぽく見えます。
かなり以前の製造方法では、特に白毫が多量に入っていたのですが、最近の製造方法ではブロークンになるので、白毫はほとんど目立たなくなりましたが、多少は入っております。また、茶葉の若い茎の部分が火入れ乾燥により黄茶色になって入っており、異物のように見えますが、茶の一部分ですから差し支えありません。
Q:食品添加物がいろいろ問題になっておりますが、紅茶に関してはいかがですか?
A:当店の紅茶には、添加物を使用しておりません。
紅茶の製造工程および包装工程などで食品の添加物は一切使用していません。したがって紅茶は自然で健康的な飲料と言えます。
Q:紅茶を飲んだあと、舌が赤く色づくことがあります。着色しているのですか?
A:着色はしておりません。
紅茶は着色料などは一切使用しておりません。
舌の表面には葉状乳頭と呼ばれる突起物が無数にあります。これらの間は非常に細い溝になっています。このように舌の表面は非常にざらついています。そのため、紅茶を飲むと、そこに紅茶の成分が残り、舌が紅茶色に色づくのです。
Q質問:紅茶を淹れたとき、たまに色が非常に黒く出ることがりますが、どうしてでしょう?
A:お湯に含まれる鉄分と反応するためです。
紅茶に含まれるタンニンは鉄分と反応して黒変する性質があります。通常の飲料水には大なり小なり鉄分を含んでいますが、使用するお湯に鉄分が多量に存在すると紅茶液が黒くなります。
使用する茶器についても、鉄分が溶け出すような材質の場合には、黒くなることがあります。
Q質問:紅茶の茶葉は色々な大きさのものがありますが、どんな種類がありますか?
A:小さいものから大きいものまで、「等級」に分かれています。
国際的に紅茶のタイプを次のように呼んでいます。またこうした分類のことを等級(とうきゅう)といいます。
リーフタイプ
Souchong スーチョン |
S. | 硬い葉の形成されたもので軽く大きく揉まれている茶葉 |
Pekoe ペコー |
P. | 硬い葉の形成されたもので軽く大きく揉まれている茶葉 |
Orange Pekoe オレンジペコー |
O.P. | 硬く細長くよく揉まれている茶葉 |
ブロークンタイプ
Broken Pekoe ブロークンペコー |
B.P. | ペコー型の砕かれた茶葉 |
Broken Orange Pekoe ブロークンオレンジペコー |
B.O.P | 細かい芽先と柔らかい葉の砕かれた茶葉 |
Broken Tea ブロークンティー |
B.T. | やや細い葉の砕かれた茶葉 |
Fanning ファニング |
F. | 細かい葉の混じった粉茶 |
Dust ダスト |
D. | 粉茶 |
Q:紅茶専門店などで、ティーポットに茶葉が入ったままの状態で出てくる場合と、茶葉を抜いた状態で出てくる場合があります。ロンドンティールームの立場からは、どちらをおすすめしていますか?
A:お客様のお好み次第、と考えます。
これは、飲む方ひとりひとりの好みによるため、どちらが正しいと明確に判断できるものではありません。
この手の議論はロンドンティールーム開業当時からもありました。
茶葉を抜いたものがお好みの方も、茶葉を入れたままがお好みの方も人それぞれです。
ロンドンティールームでは、できるかぎり全てのお客様にご満足いただけるよう、茶漉し付のティーポットを開発しました。茶漉し付ティーポットで紅茶を提供することで、茶葉を抜くか、そのままにしておくか、お客様がご自身で選べるようにしています。
参考までに、ロンドンティールームの実店舗に来られるお客様では、およそ8割程度の方が茶葉を抜いてお飲みになられています。
Q:ロンドンティールームの実店舗で紅茶を注文したときに、陶器のティーポットの場合とステンレスのティーポットの場合がありました。この違いはなんですか?
A:ストレートティー向きのお茶は陶器、ミルクティー向きのお茶はステンレスです。
ロンドンティールームでは、注文頂いた紅茶によって、陶器/ステンレスを分けております。
ダージリンティーやアッサムティーなどの、いわゆる産地ものの紅茶は陶器製のティーポットでご提供させて頂きます。
イングリッシュブレンドティーや神戸ブレックファーストティーなど、ロンドンティールームがミルクティー用にブレンドしたオリジナルの紅茶については、ステンレス製のティーポットでご提供させて頂きます。
上記の分け方で提供しております。
Q:紅茶の葉が黒っぽいのと赤みがかったものとありますが、違いは何でしょう?
A:発酵の進み具合による違いです。
製造工程中の醗酵過多により黒色になるものが大部分といえます。
萎凋(いちょう)不足の場合には、醗酵も不足になりますので、この場合は青黒くなります。赤みがかった茶葉の方が適正に製造されたものと言えますが、原葉の含有成分であったりその他の要素も加味されるため、一概にどちらが良いとはいえません。
Q:ロンドンティールームでは何故エステートの紅茶をメニューに導入しないのですか?
A:安定して美味しい味を出すのが難しいためです。
エステート(茶園もの)の紅茶は非常に難しい紅茶です。
どんな飲み方でも美味しく飲める、とは限りません。
ロンドンティールームに来店されるお客様はさまざまです。そのため、紅茶の飲み方は強要できません。
自由な飲み方(ストレート/ミルクティー)をされてもそれなりに美味しく飲めるように、ブレンドされた紅茶を提供しております。
ロンドンティールームが、1983年の開業以来30年以上 続けてこられたのも、広い紅茶好きのお客様に支えられてのことなのです。
Q:紅茶を淹れるのには軟水が適しているとよく聞きます。そもそも、軟水と硬水の違いは何でしょうか?
A:軟水はミネラル分の少ない水、硬水は多い水です。
水の中に含まれるカルシウムやマグネシウム等、ミネラル(電解質)の含有量が多いものを硬水、少ないものを軟水と呼びます。
軟水は、上述の成分が少ないため、口当たりがよくさっぱりとしており、飲料用に適しています。
硬水に含まれる成分と紅茶の成分とが反応し、紅茶の香味が損なわれることがあるため、紅茶を淹れるのには軟水を使う方がよいとされています。
※この回答は水道水を基準としています。
Q:ロンドンティールームで紅茶を注文すると、どのような形で提供されますか?
A:ポットでお出しします。
ロンドンティールームでは、フレーバーティーを除くすべての紅茶をミルク付きポットサービスで提供しています。
メニューで、おすすめの飲み方を記載しているものもありますが、お客様のお好みの飲み方でお召し上がりください。
Q:アイスティーを2倍の濃さで作って氷に注ぐ作り方と、ロンドンティールームの「自然冷却方式」「ダブルクーリング方式」で作ったアイスティーとでは、味はどう違うのですか?
A:「自然冷却方式」「ダブルクーリング方式」のアイスティーは、淹れたてに近い味になります。
2倍の濃さで作って氷に注ぐ作り方は、差し湯で薄めたホットティーのようなものです。
皆さんもご経験があるかもしれませんが、茶葉を入れっぱなしにして濃くなり過ぎた紅茶は、差し湯で薄めれば飲めなくはないですが、淹れたての紅茶の味には戻りません。アイスティーも同じ原理です。「自然冷却方式」や「ダブルクーリング」は適切な濃さで作った紅茶を薄めずに冷却するので、当然こちらの方がおいしいです。
Q:他社製品の茶漉し付きマグカップで、蓋をひっくり返すと茶漉し置きになるものがありました。ロンドンティールームでは何故そうしないのですか?
A:美味しい紅茶を作れる設計を優先したためです。
ロンドンティールームでは、紅茶の保温を重視しているためです。
蓋を茶漉し置きにしてしまうと、茶漉しを取り出した後はカップに蓋ができません。例えば、電話がかかってきて少し席を外す場合など、蓋をしていないと紅茶はどんどん冷めてしまいます。いつでも蓋ができるように、蓋を茶漉し置きにできる構造にはしていません。
取り出した茶漉しは、写真のようにソーサーに置いてお使いください。
Q:ロンドンティールームのスコーンには、クロテッドクリームは付いてきますか?
A:追加料金をいただければ、お付けできます。
通常メニューのスコーンには、ホイップクリームとジャムをお付けしています。
ロンドンティールームのスコーンは、素朴な味わいの田舎風スコーンです。
スコーンはメインのお菓子ではなく、紅茶のお供という位置づけです。そのため、毎日食べても飽きがこないようなシンプルな味付けにしています。
たっぷりのホイップクリームとジャムでお召し上がりください。
なお、堂島本店では追加料金でクロテッドクリームをお付けしています。
Q質問:ロイヤルミルクティーに三温糖を入れると、おいしいミルクティーになりますか?
A:口当たりは良くなりますが、飽きが来やすい味になります。
昔、ロイヤルミルクティーの欠点を補うためによく使われていました。
ジンジャーを加えたロイヤルミルクティーに三温糖を入れた状態で提供するお店が、超人気店になったこともあります。
三温糖を使うと、紅茶のえぐみ(アッサムのCTCなど)や、脂肪分の高くない牛乳の薄さをカバーし、大変美味しく仕上がります。
欠点は、ペットボトルの紅茶のように人工的な味が強くなってしまうので、飽きがきやすいことです。
個人で楽しむ分にはともかく、商売として長期的な目線で考えると、不安が残るといえるでしょう。
Q質問:紅茶の賞味期限はどのくらいですか?
A:当店の紅茶は、1年をめどにお飲みください。
賞味期限はメーカーや個人輸入業者によって異なります。
当店で販売しているオリジナル紅茶の賞味期限は未開封で約1年です。
茶葉は保存状態が悪いと湿気を吸収してカビが発生してしまい1ヶ月で劣化する事もあります。
その為、賞味期限を気を付ける事よりも保存の仕方が重要です。
保存方法についてはこちらをご覧下さい。
開封後、賞味期限が切れてしまってもこちらの保存法で管理されていれば美味しく召し上がっていただけます。