紅茶業界では様々な「特殊な」用語が使われています。
それは、紅茶ならではの歴史でもあり、一般では理解し難いものもあります。
別に必ず知っておかなければならないと言うものでもありませんが、知っておれば一層紅茶に親しみが湧くでしょう。今回以降、数回にわたり主な用語を紹介していきます。
1. 紅茶の風味、色、香りなどに関するもの
・強い Strong : 「強い香りがする」:例)-Strong Flavor
・弱い Weak : 「香りが弱い」:例) -Weak Flavor
・淡白、平坦 Flat, Plain :例)「平坦な、淡白な味」など。
・柔らかい Mild, Soft :「マイルドな味」
・淡い、薄い Light : 「色が淡い茶葉」Light Leafなど
・新しい、古い Fresh, Old :
・香味 Flavor : 鼻、口、喉に感ずる香り、味の総称。香りだけでない。
・良い香り Flavory : 「Flavory Leaf Tea」
・特徴 Character : 特定時期に出来る、特有の香味、特徴全般を指す。「今年のダージリンはCharacterに乏しい」など
・コク Body : Full Body (十分なコク)、 Strong Body(強いコク) 、Weak Body (コクに乏しい)
・心地よい渋み Pungent : 爽やかな、心地よい渋み。単なるいやな渋みとは違う。
・強い渋み Astringent : もう少しで不快になる渋み。通常は過度の渋み。
・切れの良い Brisk : のど越しのよい、「生き生きした」の表現。
・苦味 Bitter : 蒸らし時間が長すぎると出やすい成分。Bitter Taste ※Pungent (心地よい渋み)と混同しないこと。
(注)特によく使う用語は「Strong」「Flavor, Flavory」「Character」「Body」「Brisk」です。
2. 紅茶の茶葉、茶がらに関するもの
・等級 Grade : 茶葉のサイズ、外観を表す独特の用語。品質の等級を表すものではない.(例)OP, BOP, BOPF等。
・澄んだ、濁った Clear, Dull : 「抽出液はClearで、Dull ではないことが必要」など
・きれいな Clean : 茶葉に繊維、汚れなど無いきれいな茶葉のこと。
・臭い Nose : 乾燥茶葉の持つ臭いのこと. (good noseなどと使う)
・ずんぐりした Chunky : ブロークンタイプでも大き目の茶葉を指す。
・チップを含む Tippy : チップとは、「芯芽」のこと. 良質茶の証
・茶褐色の Brown : 最適な発酵度の茶葉の色を表す
・黒褐色の Blackish : Blackish Brown, Reddish Brownと言う。(黒みがかった、赤みがかった)
・均一、不均一 Even, Uneven :「良く揃った茶」 反対はUneven
・木茎を含む Stalky : 適度に含まれていれば、味に厚みがでる。
(注)良く使う用語は、「Grade」=紅茶用語の中では、最も大切、かつ一番使う用語です。次に、「Clean」「Tippy」あたりでしょう。
今回はこれで終りです。如何でしょうか? 特に「Grade」などはおそらく紅茶用語の最たるものでしょう。だからこそ、時、場面を選んで使用すれば「あ!この人は紅茶が分かっている!」と感じさせるでしょう。
(ロンドンティールーム オンラインマガジン編集部)