Tea Story 読めばきっと好きになる紅茶のお話

2021.07.21

ロンドンティールーム流!オリジナル田舎風スコーンの作り方

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目次

シンプルな味わいがクセになる!素朴な田舎風スコーンとは!?

おいしい紅茶に欠かせないのがスコーンですね。
ロンドンティールームでも毎日焼き上げているスコーンですが、日本で広く馴染みのあるものとはちょっと異なる形をしています。

見て頂いても分かるように、かなり素朴でシンプルな見た目。
最初は戸惑われる方もいらっしゃいますが、「ふとした時にまた食べたくなる!」とヤミツキになってくださる方も多くいらっしゃいます。
今回は、従来の作り方とは異なる「ロンドンティールームオリジナルの田舎風スコーンレシピ」をご紹介いたします!

ロンドンティールームのスコーンレシピについて

ロンドンティールームのスコーンは「スコーンを一人で大量に作るためのレシピ」であり、厳密に言えばイギリスの従来のレシピとは異なる作り方をしています。
当店では過去に百貨店などにも出店をしており、1日に大量のスコーンを焼き上げる必要があることから改良を重ねたのが、現在の当店の作り方です。
そのため、「溶かしバターを使う」「手で丸める」といったような、従来のレシピとは違う方法を取っています。

youtubeで公開しているスコーンの作り方に「プロ用」と表記しているのは、「業務用としての作り方」であることを端的に表現するためです。
1人で切り盛りするような小規模なお店であってもスコーンを提供したいと考えている方も少なくなく、そうした方のために「安定した味を大量に作れる方法」として動画を公開をしました。
決して「イギリスのプロの職人から受け継いだレシピ」という意味ではありません。

ただ、スコーンに対する根本的な考え方や素材の選び方・味わいと食感そして位置づけは、イギリスのどかな田園風景が広がるコッツウォルズ村のおばあさんの教えを踏襲しています。

おばあさんの教えの中で最も大事なことが「お菓子っぽく美味しく作らないこと」
スコーンはあくまで紅茶のお供で、主役のケーキなどのスイーツを引き立たせる脇役です。
ケーキと美味しさの味比べを競うものではありません。
毎日食べる当たり前の存在で誰も話題にもしない。でもテーブルにないと物足りないし主役のケーキも輝かない。
そんな存在であるべきだという考えから来た教えです。

そしてもう一つの大事な教えが「シンプルなスコーンを気持ちを込めて作ること」
ロンドンティールームではコッツウォルズ村のおばあさんの教えを忠実に守り、今日まで継承しつづけていると自負しています。

田舎風スコーンとは?都会風との違い

イギリスのスコーンは都会風と田舎風の2種類に分類されますが、よく街中で見かけるものは都会風のスコーンです。
ドライフルーツやチョコチップ入りのものなど、スコーン単体で食べても美味しく感じるレシピで作られており、イギリスの名門ホテルのアフタヌーンティー等もこのスタイルのスコーンです。

対して田舎風とは、イギリスの郊外にある小さなティールーム等で提供されるような素朴なスコーンを指します。
毎日のティータイムで食べられることを想定して「飽きがこないこと」が一番の目的であるという考え方から、素朴な味わいを出すために材料もいたってシンプルである必要があるのです。
甘くないからこそ別腹で食べられるのだ、と話すイギリス人もいます。

当店のスコーンはコッツウォルズ村のおばあさんの教えを基に作っているため、田舎風に分類されます。
「故郷を思い出す味」として英国総領事館主催のレセプションパーティー等での提供も依頼されるほど、イギリス人にとって馴染みのある味わいです。

都会風スコーンと田舎風スコーンについては、こちらのブログもご参照ください。

ロンドンティールームのスコーンは味がしない・・・からのンマイ!!

ロンドンティールーム 田舎風スコーンの美味しさを紐解く!?

準備するもの

以下、材料です。

材料

・卵 1個
・牛乳 180cc
・バター(ケーキ用マーガリンでも可) 130g
・薄力粉 400g
・ベーキングパウダー 大さじ擦り切れ1
・重曹 小さじ擦り切れ1

下準備

・卵と牛乳は常温に戻しておく
・オーブンは170度に予熱しておく

田舎風スコーンの作り方


薄力粉に重曹とベーキングパウダーを入れ、一緒にふるいにかけます。
ホイッパーを使うとだまにならずに素早く粉をふるえます。

 

 


卵をボウルに割って溶きます。
ホイッパーをボウルの底に押し当て、卵黄と卵白が均一になるまで切るように溶きます。

この時、ホイッパーを持った利き手は定位置で固定し、もう片方の手でボウルを回しながら溶くのがコツです。決して泡立てないようにしましょう。

 

 


②に牛乳を混ぜ、さらに溶きます。

 

 


卵のカラザ(卵白の一部で白色不透明のひも状のもの)などを取り除くために、網で濾します。

 

 


濾しきれなかった卵液は、ヘラを使って最後までしっかりと濾しましょう。

 

 


バター130gを湯煎、またはラップして電子レンジで少し柔らかくなるまで溶かします。
※季節の温度や湿度によって様子を見てください。

 

 


①が入ったボウルの中央部分に、③の牛乳+卵液と⑥の溶かしバターを同時に流し入れます。

 

 


ゴムベラを使い、粉が残らないように生地がひとかたまりになるまでしっかりとまとめていきます。

 

 


しっかりとまとまってくると、生地が自然とボウルから離れてきます。

 

 


天板にアルミホイルを敷いておきます。
スコーン1個あたり約37g~38gあたりになるよう手で丸めて天板に敷き詰めたら、ぺティーナイフ等でスコーンのてっぺんに十字の切り込みを入れます。

 

 


あらかじめ予熱であたためておいたオーブンで、170℃~175℃の温度で10分~13分ほど焼きます。
※当店ではガスオーブンを使用しています。
ご家庭のオーブンによって温度や焼き時間は調整してください。

 

焼き色がついたら、シンプルだけど飽きの来ない田舎風スコーンの完成です!

オーブンで焼いている間の香りといったら、何ともいえません。
ホイップとジャムをたっぷりとつけたスコーンをほおばったら、たっぷりとミルクを入れたミルクティーで流し込む。これが英国流の食べ方です。
とても素朴な味わいなので、紅茶の味の邪魔になりません。だからこそ、また食べたくなるのです。

このスコーンは、英国総領事からのご依頼で英国総領事館主催のレセプションパーティーなどでも提供し、参加されていた英国人にも「故郷の味を思い出す」とたいへん喜ばれました。
紅茶と手作りスコーンで、ご自宅にいながら英国ののどかなコッツウォルズへ旅行した気分に浸ってみませんか?

ちなみに、ロンドンティールームの田舎風スコーンは「ホイップクリーム」を合わせています。
なぜ、クロテッドクリームではなくホイップクリームなのか?
その理由はぜひ、下記ブログで!

スコーンにホイップクリームを合わせるわけ

「マツコの知らない世界」で特集され、さらに話題になったスコーン。スコーンにはクロテッドクリームを合わせるお店が多い中、ロンドンティールームではホイップクリームを合わせています。それは当店マスターがイギリスの田舎町「コッツウォルズ村」で出会った、ティールームがきっかけなんです。その理由とは…!?

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