本記事では、ロンドンティールームのオリジナル紅茶ができるまでの製造工程を簡単にご紹介致します。
紅茶の茶摘み Plucking
両手首を使って、スナップを利かせて「一芯二葉(一番先の芯芽と下の二つの葉)」を摘みます。一日に2万回ほど摘む大変な重労働です。
▼詳しい内容はこちら
紅茶の製造工程1:集荷
集荷所で摘んだ茶葉の重量を量ります。
紅茶の製造工程2:萎凋(いちょう) Withering
摘み取った茶葉は麻布でできた萎凋槽(いちょうそう)で薄く広げ、大量の温風を送って、8時間程度で茶葉の水分を30%~40%蒸発させます。
▼詳しい内容はこちら
■Point■
水分を抜かないと茶葉が劣化し始めて、良質の紅茶ができないためです。 茶葉の内部では成分変化が始まり、果実のような香りが加わり始めます。
紅茶の製造工程3:揉捻(じゅうねん) Rolling
■Point■
茶葉の組織細胞が砕かれることで、茶葉の酵素と空気中の酸素とが反応して、茶葉の酸化発酵が始まります。酸化発酵することにより、紅茶の香り立ちが強まります。
紅茶の製造工程4:玉解き(たまどき) Roll Braking
揉捻の工程により、茶葉の酸化発酵が始まる一方で、茶葉が塊になってしまいます。そのため、この玉解きの工程では、熱を飛ばすことで、塊を崩し、均一に空気に触れるようにします。
▼詳しい内容はこちら
■Point■
塊のままでは空気によく触れている部分と、触れていない部分ができてしまいます。空気中の酸素に触れないと、酸化発酵が起こらないため、塊を崩して茶葉を均一にする必要があるのです。
紅茶の製造工程5:酸化発酵 Fermentation
■Point■
揉捻と玉解きの工程で、均一に酸化発酵を進む状態が整ったので、この工程で発酵を進めていきます。空気中の酸素と茶葉の酵素が化学反応を起こすことで、酸化が進み、香り高くコクのある紅茶になります。
紅茶の製造工程6:乾燥 Firing, Drying
熱風で紅茶を乾燥させることで、紅茶の酸化発酵を止めます。酸化発酵を止めることで、紅茶の風味が固定され、長期保存に耐えられる「荒茶(あらちゃ)」になります。
▼詳しい内容はこちら
■Point■ 紅茶は発酵しすぎると、香りが悪くなり、水色も黒っぽくなるため、適度なタイミングで酸化発酵を止める必要があります。
紅茶の製造工程7:清浄 Cleaning
「ストーク・エクストラクター」と呼ばれる機械にかけて、「荒茶」に含まれる、余分な茎、微粉末などを取り除きます。
静電気を帯びた筒状の部分に、茎や茶くずの粉末などの不要物を付着させて、取り除きます。
紅茶の製造工程8:等級区分 Grading, Screening
「荒茶」を篩分け機(ふるいわけき)に通して、等級(茶葉の大きさや形状)ごとに茶葉を分けます。
▼詳しい内容はこちら
■Point■
茶葉のサイズが不揃いな「荒茶」の状態だと、味が一定しません。そのため、この工程で茶葉をサイズや形状ごとに揃えます。
紅茶の製造固定9:包装
紅茶のオークション
こうして製造されたブレンド前の紅茶、すなわち「原茶(げんちゃ)」はオークションで取引されます。スリランカではコロンボ、インドではコルカタ(カルカッタ)などで、このオークションが行われています。
■Point■
オークションに参加するのは、現地のシッパー(買い付け、船積み契約会社)です。日本で、シッパーから紅茶の輸入商社経由で原茶のサンプルを受け取り、そのサンプルを基準に茶葉を厳選します。こうして厳選した茶葉の買い付けを、シッパーに委託します。
紅茶の輸入商社が現地のシッパーとロンドンティールームとの仲介をします。そのため、シッパーとロンドンティールームが直接やり取りをすることはありません。
紅茶のブレンド
紅茶の輸入商社を通じてサンプルを受け取りながら、どのような割合で茶葉をブレンドするのか決定します。決定した仕様に基づき、シッパーへとブレンドの指示を出します。こうしてロンドンティールームのオリジナルブレンド紅茶ができあがります。
紅茶の通関業務
出来上がった紅茶を日本へ輸入する際には、税関で検査が行われます。ここで農薬の基準などを満たしていれば、紅茶は営業倉庫へと運び込まれていきます。
紅茶の保管場所
通関後、紅茶は営業倉庫に保管されます。 ロンドンティールームの主たる現地ブレンドはロンドンブレックファーストティー、ケニアブラックティー、アーリーモーニングティー等です。