Tea Story
読めばきっと好きになる紅茶のお話
ティーブレンダーは「神の領域」
ティーブレンダーとは、何百種類以上の原茶(紅茶の原料となる茶葉)のわずかな味や香りの違いや特徴を正確に判断する必要のある、とても奥の深い世界です。
数百億の原茶を毎日テイスティング、鑑定し、何年も毎日続けてやっと正式にティーブレンダーと呼べるような、大変な仕事です。
私生活では、酒、たばこ、香辛料などの刺激のあるものは当然NGで、素人にはとても入り込めない「神の領域」といえるでしょう。
ですから、素人の方が簡単に「私が鑑定した紅茶です」とティーブレンダーの真似事をするのには、抵抗を感じます。
「原茶」と「紅茶」はまったく別物であることを理解してほしいです。
紅茶は農作物です。
年月や天候で土壌も変わり、同じ原茶が毎年できるわけではありません。
当然、その年によって原茶の出来、不出来もあり、味わいも大きく変わります。
そこで、プロである鑑定士がテイスティングし、原茶を配合し、伝統レシピとティーブレンダーの技術で安定した紅茶に仕上げていきます。
ティーブレンダーの定義とは「原茶を鑑定する技術」とその原茶を「ブレンドする技術」を兼ね備えた人であり、その確かな技術をもって初めて紅茶の鑑定人と認定されるものです。
英国では、ティーブレンダーの技術により作られたブレンド紅茶は英国の芸術品と呼ばれるほど素晴らしいものです。