Tea Story 読めばきっと好きになる紅茶のお話

2022.07.01

プロ向け紅茶実践講座 レポート 第6弾

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2022年3月 プロ向け紅茶実践講座を開講致しました!

この道40年のプロから学ぶ「プロ向け紅茶実践講座」。

本格的な紅茶の技術を、自分に合った講習内容でマンツーマン実習!

  • 「将来的にカフェを開業したくて、具体的に決めていきたい」
  • 「紅茶教室の講師をしたい(教室を開講したい)」
  • 「運営中の店舗のメニューに本格的な紅茶を導入したい」
  • 「運営中の店舗のメニューに本格的な紅茶を導入したい」

本講座ではそうした方を対象に、講師がマンツーマンできっちりと伝授いたします!

「座学は学べても実践的なことを教えてくれる講座がない」、「実店舗をやっているところからノウハウを学びたい」といった需要にお応えしており、これまでにご参加頂いた方から「カフェを開業した」というご報告も複数頂いております。

今回は2022年3月に行われた受講風景レポートをお届けします!

講座内容

今回ご参加いただいたのは、今年秋ごろに会社の新事業としてカフェを立ち上げるプロジェクトを進行中の愛知県からお越しいただいたK.K様。

「地産地消」をテーマに、地域で140年近い歴史がある酪農の特性を活かした新鮮な生乳を堪能できるミルクパーラーをオープン予定とのことで、美味しいミルク味わうメニューのひとつとして「ロイヤルミルクティー」を取り扱いたいというご希望があり、今回ご受講いただきました。

講習時間は3日間、合計約12時間。(※ご受講日のタイミングによっては講座時間が前後する場合もございます。)
ご参加頂いた方のご希望や展開する事業の内容に合わせて、オーダーメイドでカリキュラムを組みます。
今回は「会社の新規事業としてのカフェ立ち上げ」と「地域のミルクを活かしたメニュー作り」という点から、集客の考え方やブランディング、また、ミルクティーのメニュー作りにおける考え方などを中心に講座を行いました。

まずはヒアリング

まずは当店マスターによるヒアリングから始まります。

教材資料もお配りしておりますが、この講座は座学ではなく実践中心となります。
何が一番学びたい事柄なのかをヒアリングした上で、ご参加いただいた方のご希望により適した内容で講座を進めていきます。

ヒアリングを行った上で、資料に記載していない内容に関するアドバイスなどをすることも多々ありますので、忘れないようにしっかりとメモを取られる方も多くいらっしゃいます。

今回のように「会社でのカフェ新規事業の立ち上げ」という場合、個人での開業とはまた違った考え方が必要になる部分もあります。
K様の「おいしいミルクを使って、おいしいものを提供したい!」という熱意が非常に強くおありだったことやプロジェクトとしての立ち上げということもあるため、どういうプロジェクトなのかといったお話からヒアリングさせていただいた上でカリキュラムを構成しました。

紅茶を美味しく淹れるポイントは?

今回は「おいしいミルクティー」を淹れる時に必要な考え方もお伝えした上で「ミルクティーの飲み比べ」を実践していただきました。
まずは、ロンドンティールームオリジナルの「茶こし付きティーマグ」を使って早速実践です!

茶こし付きティーマグはティーキャディースプーン1杯分の茶葉にティーマグ8分目のお湯を注ぐだけ!
ティーポットでは難しい「茶葉の量とお湯の量のバランス」が誰でも分かりやすく、カンタンに美味しい紅茶が淹れられるため、特に紅茶初心者の方や少人数でカフェを運営するお店さんなどにもご好評いただいています。

美味しい紅茶をご提供するためには沸騰したてのお湯を注ぐことが必要ですが、

  • やかんを火元から離さない
  • やかんの注ぎ口とティーマグをできるだけ近づける
  • 沸騰直後のお湯を素早く注ぐ

といった点を守りながら紅茶を淹れる必要があります。
慣れないうちは熱湯の入ったやかんを持つのにも一苦労するため、水から練習してコツを掴んでいきましょう。

ミルクティー向き紅茶の味わいの違いを知る

「おいしいミルクティー」とは、紅茶の茶葉にコクがあるものを選ぶことが大前提です。
基本的にはメーカーが「ミルクティー向きのブレンド」として販売しているものを選べばよいのですが、茶葉のブレンドの内容や使用する牛乳によっても味わいが変わってくるため、飲み比べた上で自分のお好みの味わいを知ることが大切です。

当店では「自分の店でも美味しいミルクティーを提供したい」というお声にお応えするべく、使用する牛乳に合わせて決められるようにミルクティー向きブレンドを多数取り揃えています。
今回、ブレンドによって面白いくらいに味わいが異なることをご体験いただきました。

感覚が掴めて来たらいよいよ実際に紅茶を淹れる実践に入ります。
まず最初は、セイロン系の紅茶をベースにミルクティーに合うようブレンドをした「ファイブオクロックティー」から!

ティーキャディースプーンを使って茶葉を山盛り1杯入れたら素早くお湯を注ぎ、1分ほど蒸らしたら完成です。
ストレートでひとくち飲んで紅茶そのものの味わいを確認したら、次はお砂糖と牛乳を入れてみましょう。
お砂糖は紅茶によりコクを与えるので、特にミルクティーの時には是非入れて飲んでみてください。

次にお試し頂いたのが、日本では紅茶といえばまず思い浮かぶ方も多い「アールグレイティー」。
柑橘系の香りがすることから日本ではストレートティーで飲まれることが一般的ですが、イギリスではミルクを入れて飲むことが好まれています。
普段、スーパー等でよく見かける紅茶の種類がミルクと相性が良いものなのかどうか、試してみるのも面白いでしょう。

ミルクティーにはどっちがおすすめ?ティーポットの陶器製とステンレス製の違い

ティーマグで紅茶を淹れることに少し慣れてきたら、ティーポットでの実践です!
ロンドンティールームでは陶器製とステンレス製の2種類のティーポットを使い分けてご提供しています。

陶器製ティーポット

口当たりがまろやかでマイルドな紅茶に仕上がる。
ダージリンなどの産地ものの紅茶のような、ストレートティーで楽しむ紅茶の提供時に使用。

ステンレス製ティーポット

抽出力が強く、紅茶の味わいが濃くしっかりと抽出される。
ミルクティー向きブレンドのものをステンレス製で提供すると、よりミルクに負けない紅茶の味わいを楽しむことができる。

今回は紅茶の中でも認知度の高い「ダージリンティー」「アッサムティー」を陶器のティーポットで、当店オリジナルのミルクティー向きブレンド2種類をステンレスのティーポットで実践していただきました。

「ダージリンティー」は紅茶の中でも特に広く名が通っていますが、実は世界的には高値で取引されている紅茶で、紅茶通の間では収穫時期によって変わる味わいや煎茶にも似た繊細な渋みを楽しまれています。
もちろん各個人のお好みによるところもありますが、ダージリン特有の香りや味わいを楽しむにはストレートで飲むことがおすすめです。

では、そんなダージリンにミルクを入れてみたらどうなのか?ミルクを入れて試してみることも重要です。

次にお試しいただいた「アッサムティー」は力強く濃厚なコクと土っぽさも感じる甘い香りが特長で、ミルクティーにすると美味しい紅茶として人気の高い種類です。

市場に流通しているアッサム茶葉の大半は「CTC製法」と呼ばれる細かな丸い粒状に加工されているため短時間で抽出できることが利点ですが、パンチのきいた力強い味わいがあることから当店では陶器製のティーポットでご提供しています。

このように、茶葉の特徴を掴んだ上でティーポットを使い分けすることが重要となります。
産地ものの紅茶は陶器、ミルクティー向きのブレンドのものはステンレス、と覚えて頂いたら良いでしょう。

ティーポット実習の最後はステンレス製ティーポットを使用し、ミルクティー向きブレンドの飲み比べを行っていただきました。
淹れ方は陶器のティーポットと一緒ですが、ステンレス製は熱伝導率の高さから非常に熱くなるので特に注意しながら淹れましょう。

今回ミルクティーの美味しい飲み方のひとつとして、イギリスでも行われている「ミルクインファースト(ミルクを先に入れた後に紅茶を注ぐ)」方法もお試しいただきました。
やり方はいつもの順番と逆に行うだけ。ミルクを先にカップに注いだら、紅茶を注ぎます。

この淹れ方は、コクの強いミルクティー向きブレンドと高い乳脂肪分の牛乳でお試しいただくと、よりイギリスの家庭的なミルクティーに近い濃厚なミルクティーが楽しめます。
いつものミルクティーをいつもと違う淹れ方をしたら味わいはどう変わるのか、しっかりと自分の感覚で掴むことも大事です。

ロイヤルミルクティーの実践

最終日はロイヤルミルクティーの実践を集中的に行っていただきました。
まずは基本となるロイヤルミルクティーの作り方から。

お湯と茶葉を計量して鍋に投入したら、最初から最後までずっと強火で煮込み続けます。
牛乳を投入したあとは沸騰すると一気に噴きあがってくるため、鍋の状態を確認しながら噴きあがってきた瞬間に火を止めましょう。

当店のロイヤルミルクティーレシピで重要なのはご自分が使用するカップを基準に計量することで、目安として記載している湯量やミルクの量はあくまで参考程度ととらえてください。
設備の仕様などご自身の環境に合わせてレシピを色々改良していくのが美味しいロイヤルミルクティー作りのコツです。

今回は1人前で実践していただきましたが、当店で実際作る際は6人前用のミルクパンを複数使用して一気に仕込んでいます。
プロ向けレシピにはアイスロイヤルミルクティーの6人前での作り方も公開しておりますので、是非ご覧ください。

【プロ向け】アイスロイヤルミルクティーの作り方(6人前)

カフェ・レストランなどでのご提供用に、氷が溶けても薄くなりにくいアイスミルクティーのレシピです。

ロイヤルミルクティーの基本的な作り方を学んだら、次はスパイスを入れたアレンジレシピの実践です。
ベースはロイヤルミルクティーの作り方と一緒なので、様々なアレンジができます。
当店では主に5種類のスパイスでアレンジをしています。

ジンジャーミルクティー

定番のジンジャーは、特に冬に飲みたくなるアレンジティーです。
ジンジャーのピリリとした仄かな辛味が身体を内側から温めてくれます。

 

マサラミルクティー

カレーの香辛料としてお馴染みのマサラですが、ロイヤルミルクティーに入れるとスパイシーな味わいがクセになります。

 

シナモンミルクティー

独特の甘い香りがロイヤルミルクティーの濃厚さと相性抜群です。

 

アニスミルクティー

爽やかで甘い香りと風味が、また一味違ったロイヤルミルクティーの味わいになります。

 

ミントミルクティー

清涼感あるミントの味わいが意外にロイヤルミルクティーにマッチする不思議な味わいです。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回K様は会社の新規事業としてのカフェの立ち上げということもあり、個人開業のお店とはまた違った切り口でのお話も多くさせていただきました。
また、ミルクティーの飲み比べをすることで、ブレンドによる味わいの違いをご実感いただけたことかと思います。

プロ講座ではおひとりおひとりに合わせた形で講習を実施します。
ロンドンティールームマスターである金川は、当店の前身となる店舗とあわせると45年にもわたって喫茶業を経営しており、路面店や百貨店などへの出店など多店舗運営も行ってきました。
喫茶業に長年携わってきた生の声が聞けるのが、この講座の最大の特徴のひとつです。

カフェを個人経営で開業検討中の方や開業済みのカフェオーナーさまはもちろん、今回のように新規事業としてカフェの立ち上げをお考えの企業様やご自宅での紅茶教室の開講をお考えの方など、ぜひ一度ご相談ください。

プロ向け紅茶教室のご応募はこちらから

カフェの個人開業や、企業での飲食店経営事業立ち上げによる受講も大歓迎です!

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