おいしい紅茶を冷やせばおいしいアイスティーになる……わけではありません。
ホットティーとアイスティーでは、おいしいと感じるポイントが違います。
アイスティーには、アイスティーに向いた茶葉を選びたい。ということで、今回はアイスティー向きの茶葉をご紹介します。
※2025/08/07 内容を更新しました。
目次
アイスティーにおすすめな茶葉
アイスティーの良しあしを決めるのは、ほどよい渋みです。
渋みときくとあまり良い印象を抱かないかもしれませんが、紅茶にとって渋みはとても大事な要素。
茶葉のうま味成分も、元をたどれば渋み成分が変化したものです。
口当たりを崩さず、紅茶の風味をしっかりと感じられる。この絶妙なラインの渋みが、アイスティーをおいしくするうえで一番大切なところです。
これらの条件を踏まえて、アイスティーに適した茶葉を、3つ選んでみました。
- ディンブラ
- キャンディ
- ニルギリ
ディンブラ
まずひとつ目はディンブラ。適度な渋みがあるため、冷やしても味がぼやけにくい紅茶です。花のような香りと、明るい琥珀色の水色は、アイスティーにしてもよく映えます。
キャンディ
キャンディ紅茶は、ブレンド茶葉によく使われる茶葉です。他の茶葉に比べてクセがなく、渋みも穏やか。フルーツやシロップ、ハーブなどを加えて飲むのもおすすめ。
ニルギリ
「青い山」の名前を持つ、インド産の紅茶です。名前とは裏腹に鮮やかなオレンジ色をした水色は、見た目もGood。雑味が出にくく、飲みやすいのも特徴です。
マスターのイチオシは……
ここまでおすすめの茶葉をご紹介しましたが、当店マスターのオススメは断然「ディンブラ」です。 味が日本のお茶に近く、渋みもしっかりあるのでアイスティーにしても存在感が薄れません。 キャンディやニルギリのアイスティーもたいへん美味ですが、まずは「ディンブラ」を試してほしいところ。
アイスティーの大敵「クリームダウン」とは
アイスティーを淹れるうえで厄介なのが「クリームダウン現象」。冷やす際の条件次第で、アイスティー全体が白く濁ります(写真左側が一般的なアイスティー、右側がクリームダウン)。
いったいなぜ、このように濁ってしまうのでしょうか?
紅茶や茶葉には、タンニンなどの「ポリフェノール」が含まれます。このポリフェノールが低温状態でカフェインと結びつき、沈殿ができるのです。
このとき、紅茶全体がクリームを混ぜたように白く濁ることから、クリームダウンと呼ばれるようになりました。風味に影響はないものの、見た目が悪くなってしまうので、あまり好まれません。
アイスティーの淹れ方初級編・上級編
では、どのように淹れればクリームダウンせず、透明なアイスティーになるのか?
キレイに作る方法のうち、初心者向け・上級者向けのやり方をご紹介します。
【初心者向け】小分けにして自然冷却
クリームダウンを防ぐには、短時間で冷やしきるのが大切。しかしながら、お店でみられるような氷を使った急冷方法は、初心者にはちょっと大変。
そこでおすすめしたい方法が、自然冷却です。作ったアイスティーをグラスに分けて、常温で粗熱をとってみてください。
冷蔵庫の方が早く冷えそうなものですが、実はここが落とし穴。大きなピッチャーにまとめて紅茶を入れて冷やしても、温度は急に下がってくれません。結果、紅茶はゆっくりと冷えるので、取り出した時にはすっかりクリームダウンしているというわけですね。
【玄人向け】ダブルクーリング方式
ロンドンティールームでアイスティーを提供する際は、氷の入ったコップからコップに素早く紅茶を移す「ダブルクーリング」法を使っています。いっけん簡単そうなダブルクーリングですが、実はかなり高度な技術が必要です。
というのも、移すのに手間をかけすぎると、あっという間に紅茶が薄くなります。氷を溶かすヒマすら与えずにコップを動かし続けるのは、プロでも難しいテクニックです。
また、家庭で作る製氷機や製氷皿の氷は、氷の中に空気やカルキなどの不純物が含まれています。このような白い氷は、純粋で透明な氷に比べて溶けやすく、紅茶が薄くなりやすいのです。
ダブルクーリングに挑戦する場合は、氷屋さんやスーパーの透き通った氷を使いましょう。とはいえ、ダブルクーリング法で大事なのは「氷を溶かさない」「紅茶を薄めない」こと。溶けにくい氷を使っても、紅茶を薄めずアイスティーを作るには、技術と経験が必要です。。
プロでも非常に難しい、ダブルクーリング法。それでもチャレンジしてみたい方のために、ダブルクーリングの方法を解説した記事を添えておきます。
ホットティー向きの茶葉
アイスティーに向かない茶葉は、次のような特徴を持っています。
- 渋みが強すぎる
- 茶葉本来の香りがある
アイスティーの味は、ほとんどが渋みで決まります。渋みが強すぎれば飲みにくいし、あまり弱すぎても紅茶感が薄れてしまう。そのためアイスティーには、適度な渋みを持った茶葉が向いています。
また、紅茶の渋み成分は、主に「タンニン」で構成されます。アイスティーがクリームダウンする原因は、このタンニンとカフェインの結合によるもの。タンニンが多い、つまり渋みの強いお茶は、クリームダウンしやすいのです。
一方で、紅茶の命ともいえる香りは、アイスティーにするとほぼ感じません。少なくともホットティーに比べると、香りは感じにくくなります。
「ディンブラ」や「キャンディ」は、ほどよい渋み=タンニンを含むことから、アイスティー向き。一方、渋みが強く茶葉そのものの香りを楽しむ「ダージリン」や「ウバ」は、ホットの方が風味と香りがより豊かになります。
おいしいアイスティーには、ちょっと渋めの茶葉がいい
アイスティーの味は、渋みが大事。程よく渋めの茶葉を選んで、アイスティーにしてみましょう。暑い紅茶を飲む気にならない時期も、アイスティーならおいしく飲めます。この夏は、ぜひアイスティーをお試しください……。
夏にぴったり、水で作れる「殺菌済み水出し紅茶」も販売中。お手軽にアイスティーを楽しみたい方は、こちらも要チェックです。
【番外編】夏にオススメ!たまにはこんなアイスティーレシピ
茶葉の味を活かしたアイスティーもいいものですが、ちょっとアレンジするのも粋なもの。アイスティーのアレンジレシピをご紹介します。
濃厚!「アイスロイヤルミルクティー」
夏にロイヤルミルクティー!? と思われるかもしれませんが、ロンドンティールームのは話が別。専用茶葉を使えば、冷やしてもおいしいアイスロイヤルミルクティーになります。
作ってからひと晩しっかり冷やすと、コクが出て、より奥深い味に。キンキンに冷やしても、香りとコクがしっかり残ります。
水出し紅茶でミルクティー!
ロンドンティールームの殺菌済み水出し紅茶を使った、より簡単・お手軽でおいしいアイスミルクティーのレシピを、Youtubeとブログで公開中。甘くて冷たいアイスミルクティーが、暑さにやられた体に染みわたるようです。
由緒ある大人のレシピ「カンパリティー」
夏は夜、そんな長い夜のお供は、やっぱりお酒。ハーブとフルーツの香り・苦みがクセになるカンパリティーが、大人な雰囲気を演出します。いつもよりちょっといいグラスに、輪切りのレモンを添えれば、気分はバーカウンター……に、なるかも。